『滑川渓谷』は石鎚山系から燧灘に流れ出す『滑川』が創り出す渓谷である。かたや松山平野を造りながら伊予灘に流れる『重信川』は高縄半島の最高峰である『東三方ヶ森』より流れる。この川を東温市から県道152線に遡っていくと、終点の「木地」のバス停あたりで、道は普通車では躊躇する道になる。ここにあるのが昭和のいわゆるバラダイス『えひめ酒だる村』。その昔、このあたりで醸造用の酒樽を造っていたという由来は見あたらないのだが、とにかく酒樽で建物がつくられた「有名だった」屋外交流私設である。 「有名だった」というのは、昭和の時代には一世を風靡した夢の跡で、四国で言うと「庵治マリンパーク」、「五郷渓温泉狩場焼き」、「唐小浜パーク」、「祖谷お山公園」、「吉野川遊園地」、「シャトー三宝」や「珊瑚博物館」等の地元では懐かしい「あれ」群のひとつである(今は関係者以外立ち入り禁止)。ここまで来ると重信川も上流で源流地の東三方ヶ森も目の前である。村を越えて更に徒歩で20分ほど遡ると、いくつかの特徴的な堰を越えて『阿歌古渓谷(あかごけいこく)』。酒だる村がなくなって忘れられた分だけ、幽玄さは増している。
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「石鎚系からの滑川が創り出す『滑川渓谷』」
石鎚系からの滑川が創り出す『滑川渓谷』
「県道152線重信川沿いの有形文化財『除ケの堰堤』。瀬戸内海の島石を使った伝統的な石積堰である。」
県道152線重信川沿いの有形文化財『除ケの堰堤』。瀬戸内海の島石を使った伝統的な石積堰である。
「東三方ヶ森の麓に残る昔の観光スポット『えひめ酒だる村』跡。」
東三方ヶ森の麓に残る昔の観光スポット『えひめ酒だる村』跡。
「バスも終点、時刻を見ると誰かが病院に通うための交通機関?(画像はクリックすると拡大します)」
バスも終点、時刻を見ると誰かが病院に通うための交通機関?(画像はクリックすると拡大します)
「幽玄の『阿歌古渓谷』」
幽玄の『阿歌古渓谷』
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