日本の名瀑百選にも選ばれる『雪輪の滝』は一枚岩を流れ落ちるナメ滝である。この見事な滝を観るには駐車場から礫の登山道を1200b40分ほど歩かねばならない。 この滝は四万十川支流の目黒川の上流にあるが、その隣の支流の黒尊川には『皿屋敷のお菊の滝』なる小滝がある。皆さんおなじみの「皿屋敷怪談」は、浄瑠璃の『播州皿屋敷』(姫路城)や講談の『番町皿屋敷』(江戸牛込)が有名であるが、全国各地に広まっていて、その一つがここ土佐の『幡多皿屋敷伝説』である。こちらの「お菊さん」は実名は「お瀧さん」であり、虐めで隠された皿1枚の責任を咎められ折檻に耐えられずに、井戸ならずこの滝に身を投げたのである。そしていつしか滝から皿をかぞえる声が聞こえるという・・・。そのいわくつきの滝である。山道ながらも車で行ける。駐車場からは100bだがお瀧さんが身を投げた場所だけあってその100bは危険で険しく、『雪輪の滝』までの登山道1200bに勝るとも劣らない疲労度なのでそのつもりで。尚、付近は地元で紅葉で有名な渓谷でもあるので、季節には対向車に気をつけて。
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「『滑床渓谷』の名の如く滑り台ができそうな滝である『雪輪の滝』」
『滑床渓谷』の名の如く滑り台ができそうな滝である『雪輪の滝』
「黒尊川沿いの車道から100b上るとお菊の滝。本当はお瀧さんである。」
黒尊川沿いの車道から100b上るとお菊の滝。本当はお瀧さんである。
「お菊さんの慰霊碑も建てられている」
お菊さんの慰霊碑も建てられている
「鹿の侵入を防ぐための扉がついた滝への入り口。・・・ということは鹿の通るような獣道である。」
鹿の侵入を防ぐための扉がついた滝への入り口。・・・ということは鹿の通るような獣道である。
「扉から100bで『お菊の滝』。この100bはきついぞ。」
扉から100bで『お菊の滝』。この100bはきついぞ。
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