公式の88景は四万十川沿いに拡がる柳の林である。四万十川は正式名称は『渡川』といったが地元があまりにも「四万十」「四万十」と呼んでいたので、国土交通省が根負けして認めてしまったらしい(笑)。「四万十」とは一説にはアイヌ語であるらしいとかの説もあるが「たくさんの支流をもつ」が故にこの名がついたというのが観光の定説である。その幾多の支流の中でも最長の物が大正町から分かれて仁淀川町に遡る『梼原川(ユスハラガワ)』。この川沿いに梼原方面に、国道とはなばかりの酷道439号線(通称ヨサク)を遡っていくと奥山の中に忽然と現れるのが、このめがね橋である。戦前はトロッコ列車の軌道橋だったようだが、今はその風景だけが残っている。脇を流れる梼原川とともに異国のジャングルの中の遺跡のようである。滅多に車も通らぬ国道439号線沿い。高知にはいたるところの道端に「良心市」なる「セルフの無人販売所」があり、自分ちで獲れた野菜や果物はもちろんなかにはニワトリやピーチパラソル等、わけのわからんものも売られていたのだが、この10年でほとんどが空になってしまった。単に過疎化というよりも観光客などの他所者が増えて不用心になったせいかもわからない。また、必要な物は車で町までおりたり通販で買ったりしている。ライフスタイルの波が生活風習を替えていく。
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「四万十川下流に拡がる柳の畑」
四万十川下流に拡がる柳の畑
「四万十川最大の支流である『梼原川』を遡ると突是現れる眼鏡橋」
四万十川最大の支流である『梼原川』を遡ると突是現れる眼鏡橋
「近づいて反対側から見ると」
近づいて反対側から見ると
「国道439号線沿いの自動給水器」
国道439号線沿いの自動給水器
「同じく国道沿いの「良心市」。昔はよく何かが並んでいたが、最近は空が目立つ。」
同じく国道沿いの「良心市」。昔はよく何かが並んでいたが、最近は空が目立つ。
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